「鼻出しマスク」「あごマスク」、なぜする? 自分の身近にいたら??
新型コロナウイルス感染拡大の予防で、使用機会が大幅に増えた「マスク」。「鼻出しマスク」といわれる鼻が出た状態や、あごにかけていて口も鼻も出た「あごマスク」の人もいます。1月の大学入学共通テストのときには、鼻出しマスクを何度注意されても直さずに、失格になった受験生がニュースになりました。
彼らはなぜ、そうした着け方をするのでしょう。また、きちんとマスクを着けている人は、身近に「鼻出しマスク」「あごマスク」の人がいるときどう思っているのでしょうか。
不織布マスクと布マスクとで多少の差はありますが、いずれも自身の飛沫(ひまつ)を周りに拡散させない効果があり、感染拡大の予防が期待できます。不織布マスクはそれに加えて、周りからの飛沫による感染を、予防する効果があります。
•『鼻出しマスク』の問題点
大きな声を出さずに静かに会話をしているだけであれば、鼻が出ていても自身の飛沫を周りに拡散させてしまう可能性は低いです。
ただし、せきやくしゃみをしたときには、鼻からも飛沫が飛ぶので、他の人への感染拡大の予防にはなりません。そのうえ、鼻からウイルスが侵入するので、自身にとっての感染予防の効果もありません。
・マスクをしない人や『あごマスク』の問題点
マスクをしない人は、自身が感染するリスクを上げると共に、自身が感染したときに、感染を拡大させるリスクもかなり高くなります。
あごマスクはマスクをしない人と同様の感染のリスクがあります。
さらに、一時的にでもマスクをあごにずらしていると、もしもあごにウイルスが付着していた場合は、あごマスクの移動によってウイルスをマスクの内側に付着させてしまうため、感染のリスクが増します。新型コロナウイルスが終息するまでは、マスクを正しく着けることが必須です。
・『肌』の問題は皮膚科で相談を!
肌が敏感で、マスクをすると肌荒れをしてしまうという人もいるでしょうが、まずは皮膚科で相談してみましょう。自己流では治らなくても、きちんと診てもらい、処方された薬なら、たとえ治らなくても、少しは改善されるのではないでしょうか。
ちなみに、医療従事者はマスクが必須なので、肌に問題があってもアレルギーの薬を、内服しながらマスクを着けている人もいるそうです。
・『鼻出しマスク』『あごマスク』の人が挙げた理由
「メガネが曇る」「息苦しい」という理由があるようです。
メガネの曇りは、効果のある曇り止めも多く出回っているので、色々試して使いやすいものを見つけてください。
この機会にコンタクトレンズにするという手もあります。
息苦しいという話しもよく聞きますが、ぜんそくなどの呼吸器系の病気の人を除いては、血中酸素濃度がマスクによって、実際に低下している人はほとんどいません。マスクをしたまま運動をしたりなどの状況でなければ、本当に息苦しくなることはありません。
「息苦しい」というのは感覚の問題なので、布素材のマスクで自分に合うものを探してみてはいかがでしょうか。立体型なマスクなら、口元に当たらず、息苦しさがかなり軽減できるのではないでしょうか。
また、マスク中に入れるフレームを使えば、息苦しさだけでなく、張り付く不快感も解消されます。
どちらの理由も病的な問題がなければ、ただの言い訳にしか聞こえません。面倒がらずに自分に合った対策をしっかりと探してください。ちょっと調べれば溢れるほどの情報があるのですから。
もちろん、正当な理由により、マスクをしていない人もいるでしょう。
そういう人はハンカチなどを常に手に持ち、人と話す時や人混みの中などはハンカチで口と鼻を覆うと良いのではないでしょうか。