11月(じゅういちがつ)はグレゴリオ暦で年の第11の月に当たり、30日間あって、秋と冬の境目とした季節でもあります。
11月の別名は•••?
日本では、旧暦の11月を霜月(しもつき)と呼び、現在では新暦11月の別名として使われています。文字通り霜が降る月の意味であり、他にも、「食物月(おしものづき)」の略だったり、「凋む月(しぼむつき)」「末つ月(すえつつき)」が訛ったものとする説もあるようです。また、「神楽月(かぐらづき)」、「子月(ねづき)」の別名もあります。
英語の月名 November は、「9番目の月」と言う意味で、ラテン語で「第9の」という意味の「novem」の語に由来しています。実際の月の番号とずれているのは、紀元前46年まで使われていたローマ暦が3月起算で、3月から数えて9番目という意味なのです。
11月はその年の3月と同じ曜日で始まり、平年は2月とも同じ曜日で始まります。
11月の行事や祝日
⭐︎11月3日 – 文化の日
・文化の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)第2条によれば、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨としています。
・1946年(昭和21年)に日本国憲法が公布された日であり、日本国憲法が平和と文化を重視していることから、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法で「文化の日」と定められました。日本国憲法は、公布から半年後の1947年(昭和22年)5月3日に施行されたため、5月3日も憲法記念日として国民の祝日となっています。
⭐︎11月15日 – 七五三
・天和元年11月15日(1681年12月24日)に館林城主である徳川徳松(江戸幕府第5代将軍である徳川綱吉の長男)の健康を祈って始まったとされる説が有力です。
現在では全国で行われていますが、江戸期には関東圏における地方風俗でした。やがてこの儀式は京都、大阪でも行われるようになり、だんだんと全国に広まりました。
・発祥とされる関東地方では、以下のように考えられている。
数え年3歳(満年齢2歳になる年)を「髪置き」とし、主に女児が行う(古くは男児も行ったため、現在も行う場合がある)。江戸時代は、3歳までは髪を剃る習慣があったため、それを終了するというための儀式。
数え年5歳(満年齢4歳になる年)を「袴着(袴儀)」とし、男児が行う。男子が袴を着用し始める儀式。平安時代に公家階級で行われていた行事にならったもので、古くは男女ともに行ったが、武家では男子のみに行ったため、次第に男児の行事となりました。
数え年7歳(満年齢6歳になる年)を「帯解き」(または「紐解き」)とし、女児が行う。女子が付け紐の着物を卒業し、大人と同じ幅の広い帯を結び始める儀式。
最近では性別問わず三回すべて行う例もよく見られます。奇数を縁起の良い数と考える中国の思想の影響もあるようです。
⭐︎11月23日 – 勤労感謝の日
・日本では古くから、天皇が新穀などの収穫物を神々に供えて感謝し、自らも食する「新嘗祭」(にいなめさい)という祭事が行われてきました。
新嘗祭は、1872年(明治5年)までは旧暦11月の二回目の卯の日に行われていましたが、太陽暦(グレゴリオ暦)が導入された1873年(明治6年)になって、旧暦11月の二回目の卯の日は新暦の翌年1月に当たり都合が悪いということで、同年11月の二回目の卯の日であった11月23日に行われるようになりました、同年公布の年中祭日祝日ノ休暇日ヲ定ム(明治6年太政官第344号布告)によって、祭祀と同名の休暇日(休日)となりました。本来、11月の二回目の卯の日は11月13日 – 11月24日の間で変動しますが、翌1874年(明治7年)以降も祭祀・休日ともに11月23日に固定しました。
・勤労感謝の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年法律第178号)第2条によれば、「勤労をたつとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう」ことを趣旨としていて、同法により制定されました。
⭐︎酉(とり)の日 – 酉の市(日本)
・酉の日とは、その名からもわかるように、十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の「酉」にあたる日のことをいいます。11月で一番初めの酉の日は「一の酉」、2番目は「二の酉」と呼ばれ、今年のように11月のうちに酉の日が3度ある年、つまり「三の酉」がある年は火事が多いという古くからの迷信もあります。
酉の市は、鷲神社、酉の寺、大鳥神社など鷲や鳥にちなむ寺社の年中行事として知られ、関東地方を中心とする祭りです。多くの露店で、威勢よく手締めして「縁起熊手」を売る祭の賑わいは、年末の風物詩として有名です。
鷲神社は、日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀り、武運長久、開運、商売繁盛の神として信仰されています。関東地方では鷲宮神社(埼玉県久喜市)が鷲神社の本社とされています。
同社の祭神は、天穂日命、武夷鳥命、大己貴命で、日本武尊が東征の際、同社で戦勝を祈願したとされています。古くからこの神社を中心に「酉の日精進」の信仰が広まり、12月の初酉の日には大酉祭が行われます。
おわりに
年末がすぐそこに見えてきました。朝晩も冷えこみ、風邪をひきやすくなります。
しっかりと身体を温めて、年末年始に備えていきましょう。